日本の代表的な神である天照大神(太陽=日の神)がいるのと同時に月読命(ツクヨミ、月、陰の神)がいます。
日本について考えるとき、太陽や日に関連する事柄から日本の文化に関する多くのことが見えてくる。それと同時び陰や月について考えるとより理解が深まるように思います。
日本は、日出る国でありながら、月や陰の存在を大切にしています。今回は、表裏や陰陽について触れてみたいと思います。
■表裏や陰陽を一緒に考える■
私たちの日本は、表裏一体、陰陽五行説(おんみょうごぎょうせつ)のように西洋の良いか悪いかのような二律背反とは異なり、表があれば裏もある、外もあれば内もある、陰もあれば陽もあると相反することを一対に考えます。
日(陽)出る国であると同時に、陰(おん、いん)の国でもあります。日照りが続けば、水は枯れ、土は渇き、草木は枯れてしまいます。日(陽)だけがあれば良いのではなく、雨降らす雲で陰ることも同時に大切であるということです。
伊勢神宮が陽なら、出雲大社は陰です。神無月の頃、出雲大社は神有月であり、陰(山陰)で日本の神々は会議をします。「陰(おん、いん)の国」については、別の機会に書きたいと思いますが、このように陰陽が一体となっている考え方は世界的にみても珍しいと思います。それだけ古の日本人は自然をよく理解していたのだと思います。
■韻を踏む■
そこし話はそれますが、例えば、魏志倭人伝で伝えられた卑弥呼は、韻を踏むと日巫女(日出る国の巫女)のことだったと思います。巫女(みこ)は神子(みこ)であるので、神=自然と対話し天気を占ったり、種を植える時期、収穫の時期を占っていた人のことではないでしょうか。日巫女は、国全体の天気を予測し、暦によって種を植えたり収穫に適した時期を管理し伝える役割を担い神(=自然)に仕える存在だったことが想像できます。
他にも日本の国旗は白地に赤い円があるだけですが、
円(えん)→ご縁(えん)の国
↓
輪(わ)→和(わ)→ 和の国
日本武尊(ヤマトタケルノミコト):日本(やまと)→大和(やまと)→和の国
など韻を踏むことで考えが広がるのも日本語ならではだと思います。
こうした背景を踏まえつつ氣究(KiQ)では、日本の文化についても考えていきたいと思います。
さて、私たちTH design が学んでいるEQと以上の内容との関連を考えると以下のようなことが言えます。
一つは、感情について言葉にできるようになることで感情のリテラシーを高めることができます。韻を踏むことで例えば
「癒える」は「言える」、自分の感情が言えるようになると癒えるし、自分の感情が言える人同志なら癒し合うことができます。
と言ったように韻を踏むことが役に立つと思います。
もう一つは、以前の記事でも書いたようにEQ理論が纏められたとき、武士道を読んで東洋思想を学んだという逸話があり、EQを伝える学者さんは必ず「私たちが体験する感情に良いも悪いも、ポジティブもネガティブも無く、全ての感情が私たちへのメッセージであり、リソースである」と伝えています。
これは、まさに表裏や陰陽を一緒に考えるということでは無いかと思います。
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